こんにちは!
今回はボトックス治療についてお話しします。
皆様、歯科で行うボトックス治療はどの様なものかご存知でしょうか。
咬筋や側頭筋、時にオトガイ筋にボトックス注射を行い、筋肉を緩めることで、歯ぎしりや食いしばりを抑制します。
筋肉の支配神経の働きを抑制して、筋肉の痙縮を改善します。
ボツリヌストキシンはA~G型があります。
いずれも、神経筋接合部でアセチルコリンの放出を阻害する作用があります。
※アセチルコリン:代表的な神経伝達物質で、末梢神経において筋収縮に関連します。
・シナプス小胞の受容体に神経毒素成分の重鎖C末端が結合
・重鎖N末端を介して軽鎖が細胞質内に侵入(エンドサイトーシス)
・軽鎖がSNAREタンパク質を切断(A・E型毒素はSNAP-25、B・D・F・G型毒素はシナプトブレビン、C型毒素はどちらも)
※SNARE蛋白:神経伝達物質の放出に必要なタンパク質。シナプトブレビン、SNAP-25、シンタキシン等
ボツリヌストキシンはアセチルコリンの分泌の著しい部位に選択的に取り込まれるということから、治療対象筋の選択さえ誤らなければ、注射それ自体にあまり神経質にならなくても良いと言われています。
Re) ボツリヌス治療の分子メカニズムClin Neurol 2012;52:1270-1271
3日〜1週間程で効果を実感頂けると思います。
継続して作用させるためには、3ヶ月に1回程のボトックス注射(最大3回)が効果的です。歯ぎしりや食いしばりにお困りの患者様は、是非当院へお越しください!
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