こんにちは!院長です。
虫歯の分類をご存知でしょうか。
虫歯はドイツ語で「Caries」(カリエス)といいますが、略して「C」といいます。
虫歯は「う蝕」ともいいます。
虫歯の大きさによって、C0〜C4で分類されます。
今回は、虫歯の分類とそれぞれのクラスでどのような治療が必要となるかお話しできたらと思います。
①C0(シーゼロ、シーオー)
初期虫歯です。この段階であればまだ穴ぼこが空いていないので、フッ素入りのジェルや歯磨き粉を用いて、再石灰化を期待できます。
→ポリッシング(機械的歯面清掃)や歯磨き指導といった予防処置が主な治療となります。
小児では、虫歯予防でシーラント処置を行うこともあります。
②C1(シーワン、シーイチ)
エナメル質う蝕です。歯の最外層はエナメル質という白い硬い組織に覆われています。
C1はエナメル質にとどまるくらいの小さな虫歯です。穴ぼこは空いていますが、C1で痛みが出ることはあまりありません。この段階になると歯ブラシだけでは治りません。
→一般的に、詰め物治療を行う事が多いです。虫歯を削って取った後に、Composite Resin(CR)という樹脂材料を詰めて修復します。CR充填といいます。
1回のご来院で終わります。
C1であれば、削っても痛みは出にくいので、麻酔注射をしなくても治療ができる事が多いです。麻酔が苦手な方は、早めの虫歯治療をお勧めします。
③C2(シーツー、シーニ)
象牙質う蝕です。エナメル質の内側の組織の象牙質まで進行した虫歯です。
この段階になると冷たい物でしみて痛くなってきます。C2でクリニックへお越しになる患者様が多いです。
→CR充填か、虫歯の範囲によってはインレーという部分的な詰め物を作成します。
インレーの場合は、型取りをする必要があるので、2回のご来院が必要です。
④C3(シースリー、シーサン)
歯髄という歯の神経へ達した大きな虫歯です。この段階は、強烈な痛みがあります。
→C3になってしまうと、多くの場合神経治療が必要となります。神経治療は数回かかる上に神経治療後に被せ物の治療も必要となるので、トータル1〜2ヶ月の通院が必要となります。
薬をしいて(裏装といいます)神経を抜かずに保存できることもあるので、痛みが出たら早めの受診をお勧めします。
⑤C4(シーフォー、シーヨン)
C3の痛みを我慢して乗り越えると実は痛みがなくなります。この段階をC4といいます。
C4では歯の神経が死んでしまっており痛みはないのですが、歯の組織は崩壊しており歯の根っこだけ残っている「残根状態」となります。
→多くの場合抜歯が必要となります。しかし、神経治療をして抜歯を回避することができるケースもあるので早めのクリニック受診をお勧めします。
いかがだったでしょうか?
一言で虫歯と言っても様々なパターンがあります。
痛みの出始めはC2が多いです。この段階であれば、1回で治療が終わることも多いので、早めの歯科受診をお勧めします!
この記事へのコメントはありません。