Q&A歯科医師事情について

こんにちは。歯科医師の本橋と申します。主に土曜日の診療を担当しています。

今回は歯科医師として一発目のブログなので、何についてお話しようかと思ったのですが、専門的すぎるお話は読む気が失せますし、何より面白くありません。(検索すれば他の先生方の素晴らしいブログや引用などが山程出てきますので・・・)

そこで、Q&A形式でよくある質問や疑問等を箇条書きにしてみようと思います。

Q:歯医者って儲かる?
A:診療一本で大金持ちになるのは“運と才能と努力”が必要

解説:一昔前のステレオタイプな歯科医師のイメージでは、高級外車を乗り回して居たり、毎日高級レストランで食事をしていたりといった左団扇のイメージがあるかもしれません。

大ベテランの先生方のお話を伺うと、数十年前に多くの歯科医師がきらびやかな生活を送っていた時代があったということも事実のようですが、令和の現在、少なくとも私の周りでお金が溢れて困っていうというような先生のお話は滅多に聞きません。極稀にブラウン管の中の世界のような華やかな暮らしをしている方の話を耳にしますが、多くは不動産経営や資産取引などの歯科診療とは別の事業を行っているケースが多いです。

では宵越しの金銭に困る職業かというと、それもまた滅多に聞きません。歯科業界は実力主義の業界なので、“正しい方向性と量を伴う努力”次第で大きな夢を追うことも可能な世界だと思っています。歯科医師になるモチベーションは先生方によって様々ですが、橋戸先生、小笠原先生を初めとした当院のドクターは、皆患者様とスタッフを第一に考え“自分の心の中”にプライドや正義を掲げて日々診療に従事する先生ばかりです。

Q:歯医者コンビニより多いけどどうなの

A:コンビニより少なかった時代は無い


解説:歯科医院がコンビニより多いというのはもう既に多くの方がご存知とは思いますが、統計開始時点でコンビニよりも歯科医院は既に多かったことはあまり知られていないようです。

コンビニ歯科医院数
https://ha6480.com/blog/conveni/
東京都杉並区ご開業 海老沢歯科医院様HPより引用

また、2025年現在、歯科医師数は約10万人おり、歯科診療所は約7万施設とされています。

https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000083494.pdf

一方、2021年における閉院件数は84件で、廃業率は約0.001%と多くはありません。

https://dentis-cloud.com/blog/practitioner-closure-rate

※Dentis様HP参照

 “コンビニよりも件数が多いから歯科医師数は飽和しているのでは?”という疑問に対しては、以下のような説明がつきます。

単純比較はできませんが、大きな理由の一つに一日あたりの患者数及び来客数の違いが挙げられます。コンビニの一日あたり来客数が一日約1000人であるのに対して、歯科医院では一日あたりの平均患数は25人と言われています。この差が、歯科医院がコンビニに比べて多いという理由になります。

https://www.sej.co.jp/company/yokogao/data/index.html

セブンイレブンジャパン様公式HPより引用

Q:なんで歯医者は何回も通わされるの?

A:ヒトの身体の治療だからです

解説:交通事故や外傷を除いて、多くの場合疾病は発症から時間をかけて機能障害へと進んでいきます。歯で言うところの、虫歯や歯周病になってから歯を失うまでの経過です。つまり、時間をかけて悪くなってしまったところを一回の治療で治すというのは難しいということです。自動車やギター、コンピュータなどは故障した部品をASSYで交換することによりすぐに元通りに治すことも可能ですが、人の身体はそうは行きません。(部品が出ればですが・・・)

具体的には、虫歯で歯に穴が空いてしまい、神経まで到達し根っこの治療が必要になってしまうような場合、半年から数年をかけてその状態になっているため一瞬で治すというのは現代歯科医学では不可能です。

口腔内の状況にもよりますが義歯やブリッジなどの欠損補綴は更に時間がかかる場合があります。基礎や地盤がだめなところにビルは建てられないのと同じですね。さらに、補綴物を作るためには、“技工士”と呼ばれる職人たちの素晴らしい技術が必須です。この納期を必要以上に急がせることはできかねるため、補綴物関連の時間をカットすることは厳しいです。

しかし、合間の時間を短縮することは可能です。院内での処置時間を長く取ることで、来院回数を減らすといった工夫は可能です。

当院では患者様のご希望に添えた治療計画を提案いたしますが、“早く治してほしい”といった要望にも対応致します。

今回は3つほどよく患者様から聞かれる内容をピックアップして書いてみました。他にも、歯科に関わる疑問やご質問があればぜひ当院へ足を運んでいただき、お伺いできればと思います。

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