<スウェーデンは何故予防歯科先進国と言われるのか?>
〜EMSエアフロー最新機種<プロフィラキシスマスター>新規導入〜
スウェーデンは予防大国、歯科先進国と言われています。
歯周病の世界的権威;リンデ博士、インプラントの父;ブローネマルク博士、予防の父;アクセルソン博士等を輩出したイエテボリ大学が、2021年QS世界大学ランキングで世界一位を獲得しました。
1960年代、スウェーデンでは多くの人が虫歯や歯周病に悩まされていました。
そこで、虫歯や歯周病を国家戦略として掲げ、1970年にはリンデ博士、アクセルソン博士により30年間に渡る予防の臨床研究が開始されます。
「成人に対する長期予防臨床研究」
National Center for Biotechnology Information, U.S. National Library of Medicine
臨床研究は2つのグループに分けて行われました。
グループA(375名)は2〜3ヶ月に一度、歯医者で予防ケアを行い、ホームケアのやり方を教わった。その結果、失った歯の本数は21本だけ
グループB(180名)は年に1度歯医者に行き、予防処置は行わず、必要に応じて治療を行った。
この方法では、虫歯や歯周病を防げないことが明白となり、開始して6年後には解散。
予防歯科の有効性が証明されました。
1974年には歯科保険制度の導入に至ります。
社会制度の充実も歯科分野の研究に貢献しました。
これによりスウェーデン人のお口の中は著しく改善しました。
アクセルソン博士は予防の父と呼ばれ、スウェーデンは「予防大国スウェーデン」・「歯科先進国スウェーデン」として世界中に知れ渡りました。
予防歯科の基盤を作ったのがイエテボリ大学のペール・アクセルソン博士です。
EBMの重要性を提唱した第一人者でこの治療こそが、スウェーデン式の歯科治療なのです。
スウェーデンと日本の予防への考え方には大きな差があります。
スウェーデンでは、1974年に歯科保険制度が導入されました。
日本でも昔から歯科治療の保険制度の導入はありましたが、スウェーデンでは、虫歯や歯周病にならない様にする予防の段階から保険制度が適応されますが、日本では虫歯や歯周病が発症してから初めて保険制度が適応されます。
一部例外はあります。例えば、Ce(エナメル質初期う蝕)に対するF局(フッ化物歯面塗布)等がありますが、病名が付いていなければ保険適応とならないといったこともあります。
「無病名」や「〜〜の疑い」といった病名が付くと算定できることもあります。
いずれにしても、病気になる前の予防治療、検診等は、日本の保険制度では自費診療となりますので、これが日本の予防治療の前進をストップする要因となっていると思います。
口管強(以前のか強診)は日本でケアプログラムを考える上で革新的な内容だと思います。
先月(R6/6)の保険収載の改訂では、SPTからP重防へ移行した場合、毎月のP重防も保険適応となりました。
毎月のSPT、P重防算定が可能というのは、国民の口腔内のインフラ改善にはとても有用だと思います。
これら踏まえて、当院ではエアフロー世界一、EMS社の最新機種:プロフィラキシスマスターを導入しました。
適切なPMTCを行い、世界最高水準のケア治療を行うことが国民の口腔内環境の整備につながると思います。
そして、プロフィラキシスマスターはそれを実現できると思っています。
次回は、プロフィラキシスマスターについて、また、治療プログラムである「GBT」について深掘りしていこうと思います宜しくお願い致します!
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