歯は硬いです。
機械的強度の指標は色々あって分かりにくいので、ざっくりとお話ししたいと思います。
よく言われるのが、モース硬度、圧縮強さ、曲げ強さ(引っ張り強さ)ですね。
特に曲げ強さはISOの補綴修復の規格で分類されています。
①モース硬度
=ひっかいた時の傷の付きにくさ。
1〜10の段階があります。
歯の最外層の組織(白い組織)のエナメル質はモース硬度6〜7です。
実は、人体の中で最も硬い組織はエナメル質なんですね。
・人体の骨のモース硬度は約4。
・爪は2.5
・ダイヤモンドが10
ダイヤモンドが最強と思われがちですが、ダイヤモンドよりも58%硬いロンズデーライトという鉱石が存在します。
他にもあります、ダイヤモンドより硬いとされる鉱石です。
「カルメルタザイト」
宇宙の鉱石。
「ウルツァイト」
タンザニアで発掘された透明度の高い鉱石
ただ、この指標はあくまでも傷の付きにくさで、靭性を考慮したものではありません。
・圧縮強さ
=圧縮する様に力をかけてどれくらい耐えられるかの指標。
エナメル質:300〜400MPa
象牙質:およそ200MPa
ジルコニアセラミック:3,500〜5,600MPa
・曲げ強さ(引っ張り強さ)
=引っ張った時の耐力
エナメル質:100MPa
象牙質:200MPa
セラスマート(保険のCADでよく使われるブロックです):300MPa
2Yジルコニア:1,200MPa
4~5Yジルコニア:700~800MPa
機械的強度を知る上で、モース硬度、圧縮強さ、曲げ強さを見てきました。
人体の組織の中でやはり、最も硬いのはエナメル質ですが、硬度以外の部分を見ると他の材料に負けている事が見てとれます。
様々な機能運動をする口腔内においては、素晴らしい硬度を持つエナメル質でも割れてしまいます。
その中で、適切な材料を選択することがとても大事だと思います。
ジルコニアセラミックスは上記より、とても素晴らしい材質ですが、咬合の調整を間違ってはいけません。
対合歯を傷つけてしまうことになりかねません。
当院のドクターはこれら材料の機械的性質を熟知しております。
適切な咬合調整を行い、ご満足いただける治療を提供しております!
補綴治療は是非当院へお任せください!!
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